ボードゲームレビュー〜ブラックエンジェル〜

ブラックエンジェル Black Angel 【Pearl Games

「ダイスが足りない、カードが足りない、さぁどうする」

手番では大きく分けると2つの選択肢からどちらをやるか選ぶわけであるが、片方の選択肢では手札のカードの使用によるタイル効果の発動、ダイスドラフトによるアクションの選択、選択したアクションによりどのように行動するかと考えどころが非常に多い。

あのカードを使うと、あのダイスを使った時にあのカードが足りなくなる、そもそもあの色のダイスが残っていないから、この手番どう行動するかと、手番での不自由さはあまりないが、その手番での最適解が何であるかをその都度考えることが必要となる。

手札のカード、まだ発動できる自分のタイル、残ったダイスから選ぶことのできるアクションと、どこかパズルのように手番を進める感覚がこのゲームの面白さだ。

またこのゲームの特徴としては、マルチエンディングの要素があるということである。

2つの終了条件があるが、そのどちらかで終わるかにより、最終得点計算の方法が異なる。

片方の終了の仕方によっては、全く得点とならないものがあり、どのように終了するか、どのプレイヤーがどの勝利条件だと得点が伸びるか伸びないかを考える場面も出てくる。

ゲームの終了タイミングもプレイヤーに依存するところがあり、終了の条件もプレイヤーの行動により変わることがあるため、何度かゲームを遊ぶとそこも考えられるようになってくるだろう。

初プレイだと何をやれば良いかの見通しが立ち辛く、難易度は低くはないが、ルールの把握やアクションによる盤面の変化や他プレイヤーに与える影響が理解できてくると、自分に必要な行動や他プレイヤーがやりたいことが見えてきて楽しさが増す。

ゲームのテーマもよく合っており、SFテーマが再現できている。

ルール説明を含め、2時間半程じっくり遊びたいという方に良いタイトルである。

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