クリプティッド Cryptid Osprey Games
「せっかくわかったのに、先を越された」
このゲームは、各プレイヤー別々のヒントを1つ持ち、他のプレイヤーよりも早く未確認生物を見つけるのが目的だ。
まずこのゲームで感心させられるのは、盤面と各プレイヤーのヒントを組み合わせるとたった1つしか該当するマスが登場しないということである。
ヒントとは、森林か沼地にいる、山地から1マス以内にいる、青の建造物から3マス以内にいる等、複雑なヒントはなく、ゲームに出てくるいくつかの用語を理解すればすぐにゲームに入れる。
そして各プレイヤーには盤面により指定されたヒントがあり、一見全プレイヤーのヒントを合わせると該当しそうなマスがいくつかありそうな気がするのだが、なんと1つしか存在しない。ここに感動させられるのだ。
肝心なゲームの内容としては、各プレイヤーのヒントをどんどん絞っていき、いち早く未確認生物のいるマスを見つけるために、自分の手番では、他のプレイヤーに質問するか、推理をするかの2択となっている。
他プレイヤー1人を指名し、1マスを選んで、そのマスは指名したプレイヤーのヒントに当てはまるか否かを尋ねる質問をすると、その場ですぐに当てはまるかどうかをそのプレイヤーの駒を置くことにより答える。
置かれた駒がキューブであれば当てはまらない、ディスクであれば当てはまるというように、盤面に質問結果が残り続ける。
これにより、推理ゲームでよくある、得られた情報をメモするという手順は不要なのだ。
そしてこの得られた情報を整理すると、どうしてこっちは当てはまるのに、あっちは当てはまらないんだと、混乱することがある。
この混乱が面白くもあり、正解が分かった時の気持ち良さがある。
そして、全プレイヤー得られている情報がほぼ同じであるため、推理をするタイミングも近くなることが多い。
各プレイヤーの順番がぐるぐると回るため、今得たヒントにより解答が閃き、次の番で推理できるという状態になるが、惜しくも自分より先に答えるプレイヤーが出て正解するということも多々ある。
ここが悔しくもあり、もう一回となる面白さがある。
盤面を変えるとヒントも変わり、段々このゲームの推理に脳が慣れてくる。
そしてリプレイすると、先程より早い展開になることもあるのだ。
上級ルールもあり、慣れたプレイヤーはこちらでやっても面白い。
1ゲーム、ルール説明を入れて45分くらいという手軽さもあり、メモのいらない推理ゲームとして、とても面白い一作だ。