ディセプション DECEPTION Grey Fox Games
「ゲームマスター不要、脱落のない正体隠匿ゲーム」
■人狼ゲームや正体隠匿ゲーム、ミステリーや推理が好きという人にオススメ
正体隠匿ゲームで代表的なものを挙げると人狼ゲームが挙げられる。
人狼ゲームでは、村人側と人狼側に分かれてチーム戦を行うが、その過程で噛まれたり吊られたりすると脱落する。
このディセプションでは、人狼ゲームと同じように捜査側と犯人側に分かれて正体隠匿ゲームをやるのだが、1つの特徴として脱落しない。
3ラウンドという決まりはあり、各プレイヤー1回ずつ推理ができる機会があるのだが、それに失敗しても発言権があるため、最後までゲームに参加することができるのだ。
そして人狼ゲームでは、ゲームマスターが必要であったが、このディセプションでは法医学者の役割カードを引いたプレイヤーがゲームマスターの様や役割を担うが、進行するだけでなく、捜査側チームとして参加することになる。
ではどうやって参加するのかというと、始めに犯人側チームが選んだ殺害手段と証拠を法医学者のみ捜査側プレイヤーは見ることができ、その殺害手段と証拠がうまく伝わるように、ラウンドの始めに死体の状況や犯行現場がどうであったかを言葉を発することなく、盤面のタイルを使用して表現するのだ。
ここでこのゲームがよくできているのは、法医学者を担当するゲームマスターは殺害手段と証拠を知っているのだが、それがピンポイントで伝わるようなタイルが必ず出てくるわけではないというところである。
別荘という犯行現場であるから、これとこれと…これもそうかもしれない。
失血であるから、これもこれもこれも候補に挙がる等、なかなかすぐに正解がわかるものではないのだ。
これらのヒントから捜査側は推理をする必要があるが、その推理には犯人側プレイヤーも混ざっているため、ミスリードも入ってくる。
ただそのミスリードが強引であったり、不自然であったりするとそのプレイヤーが急に怪しく見え、疑心暗鬼になるという場面も。
こうなるとあとは正しく推理するだけなのだが、もう一つ面白いのは最初に記載したように各プレイヤー一回しか推理の機会がないところだ。
1つずつ選択肢を潰していけばよいということではなく、限られた中でどれが正解かを見極めなければならない緊張感がまた面白さを生んでいる。
正体隠匿ゲームであり、4人から12人でプレイ可能となっているが、ある程度の人数がいた方がより面白いゲーム。
また難しい表現のあるゲームなので、ある程度の年齢に達していた方が楽しめるゲームでもある。
人狼ゲームや正体隠匿ゲーム、ミステリーや推理が好きという人にオススメだ。