リフトオフ LIFTOFF Hans im Glück

「あれもやりたいし、これもやりたい。しかしカードが回ってこない」

■ドラフトと手持ちのマネーのマネジメントでうんうん悩まされる120分級ゲーム

宇宙開発競争をテーマに終了時の目的カード、ラウンドを進める上でアクション選択に必要なスペシャリストのカードのドラフトがゲームのメインとなる。

ドラフトゲームだと配られたカードから1枚を選択し、残りのカードを次のプレイヤーへ、また回ってきたカードの中から1枚を選んで次のプレイヤーに、という流れになるのが多い。

このドラフトだと始めに選んだ1枚をベースにどうやってそのラウンドを進めるかということを考えることが多いが、このゲームのドラフトは少し変わっている。

このゲームだとドラフトは多くても3枚の中からカードを選ぶ場面しかないが、特徴としては始めに3枚の内から1枚を選び、残りのカードが回ってくると、回ってきた2枚の中から1枚を選ぶのではなく、始めに選んだ1枚も含め、その中から2枚を選び、最後に次のプレイヤーに回したカードはそのままそのプレイヤーの手札となるのだ。

つまりこれはどういうことかというと、始めの1枚で選んだカードから方向性を決めること以外に、回ってきた2枚のカードを踏まえて回ってきた2枚のカードを自分の手札として、最初の1枚を一度は選んだが、手放してプランニングすることができるということだ。

そしてこのゲームでよくできているのは、毎ラウンドでスペシャリストカードのドラフトをして手札を3枚にするが、各ラウンドで使用するのは2枚で、残った1枚は使用せず、次のラウンドに残せる。

つまりある組み合わせにより使用したかったと考えるカードがあるのであれば、1枚を次のラウンドに持ち越すこともできるし、次のプレイヤーに渡したくないがために手札に残してしまうというプレイもできるのだ。

スペシャリストの総種類数があまり多くなく、各スペシャリストカードは複数枚あるためドラフトで意図していた流れを作ることもできれば、適度にドラフトの面白さに繋がる、取ろうと思ったけど、取られて回ってこなかったということも生じるのだ。

やりたいことはあれとあれ。

となっていても、そのアクションができるスペシャリストが回ってこず、最終目的が達成できなかった、あと1回達成していれば何点伸びていたなんてこともよくあるのだ。

このゲームのメインとなるドラフトの話題が中心となったが、このドラフトがこのゲームの面白さのコアとなるところだろう。

少し難易度は高いが、慣れるとスピーディであり、ドラフトと手持ちのマネーのマネジメントでうんうん悩まされる120分級ゲーム。

少し変わったドラフトを遊んでみたいというゲーマー向けのタイトルだ。

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